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2016年3月31日木曜日

写真と俳句

木曜担当の加藤です。

ここ数日暖かかったせいか、桜が一気に咲き始めましたね。
最寄りの駅までの道は、どこに桜の木があるか分かっているのですが、
今朝は電車の窓から一瞬見えるピンク色の景色に、
「あ!ここも桜の木だったのか~」なんて驚きながらの出勤でした。



この時期は、カメラを持ってお花見をしたくなりますね。

先週末に発売になった「俳句界」4月号にも
次号予告として書かれていますが、

5月号の特集は「フォト俳句を楽しむ」です。

さまざまなジャンルの先生方に、写真と俳句を組み合わせていただいています。
写真と俳句、二つが重なったことで生まれる、新しい魅力。
ただいま入稿中!どうぞお楽しみに。


そこでもう一つ、注目していただきたいのはこちら。

別冊「投稿俳句界」では、「写真俳句」という名前で
同じく、写真と俳句をコラボさせた作品を募集しています。



このコーナーの選は「俳句界」編集部。
毎月、続々と集まる作品をいつも楽しみにしています。

大賞受賞者は、1ページを贅沢に使って掲載!
アンケートでも、「写真俳句がいつも楽しみです」というコメントが多く、
皆さんの関心の高さがうかがえます。

「でも、写真は苦手で……」
「どうやって作ったらいいかわからない」

そんな皆さんもぜひ、5月号の特集を読んで
「写真俳句」に応募してください!


「別冊投稿俳句界」版 写真俳句のコツ――――――――――――

●題材  気になったものなら何でもOK!
(身近な風景から気軽にスタート)
●写真  とにかくたくさん撮る!
(あとで気に入ったものを選びましょう)
●俳句   ①撮影しながらその場で詠む
     ②あとで写真を見ながら詠む
※写真の「説明」になりすぎないようにするのがポイント!

―――――――――――――――――――――――――――――







写真を見て、一句詠んでみたくなったら

写真俳句のスタートです!

皆さんの投句をお待ちしています。

※最後の写真が素人っぽいと気付かれた方、鋭い!加藤撮影です(新宿末広亭)。




2016年3月30日水曜日

桜咲く咲く

こんにちは、松本です。
今日はいきなり暖かくなりましたね。朝はコートいらないのでは? というくらいでした。

今週末も天気が良いようなので、お花見にいいですね。






















ちょっと写真が暗いのですが、今日の職場近くの桜です。
まだまだ五分咲きくらいでしょうか? 六分かな?

私が編集部に入ったのは、もう今から七年前なのですが(…もうそんなに経ったのか)、
林編集長に、「桜を見るとやっぱり、芭蕉のこの句が浮かぶよね~」と言われ、
それから毎年、自然と思い浮かべるようになりました。

さまざまの事おもひ出す桜かな   芭蕉

年末年始も一年を振り返るのですが、こちらは反省点や、来年の抱負などを考えることが多いです。

しかし、桜を見ると、もっと昔の、子供の時の思い出や、学生時代の楽しかったこと、果ては恥ずかしくて穴にもぐりたい……と思うような黒歴史(笑)も思い出すので、頭の中が忙しいです。

今年は有意義なことを思い出したいなあ~と思いつつ。



そういえば、本日3月30日は、我らが編集長、林さんの誕生日でした。
ですが、本人は取材のために不在です。
せっかくお祝いしようと思ったのにな~!

本人は、芭蕉の生誕の地、伊賀上野に行っています。
さまざまの事おもい出しているのでしょうか。

編集長、おめでとうございました!


2016年3月28日月曜日

現代俳句協会取材~来年は創立70周年


 
 

こんばんは。
編集長の林です。
 
このあいだの土曜日、東京上野の東天紅で行われた現代俳句協会総会の取材に行ってきました。
開始が3時からで、上野駅に2時ちょっと過ぎに到着。
ちょっと上野の桜でも見物できるかな~、と思ったのだが、まだ二、三分咲きだというのにいうのにすごい人…。
こりゃ~ダメだなと思ったのだが、どうにも人ごみにさえぎられて、なかなか前に進めない。
結局3時5分に到着。
 
総会では高野ムツオ副会長の開会宣言、宮坂静生会長のあいさつにつづき、現代俳句大賞表彰式、今年度の事業報告、来年度の事業計画などが報告され、最後は寺井谷子副会長のあいさつで終了。
その後、懇親会となった。
 
俳句の協会は大きく分けて三つある。
 
俳人協会
現代俳句協会
日本伝統俳句協会
 
だ。
どの協会の総会にも取材をしているが、さすがに少子高齢化は相当なものだ。
これまで順調に会員数を伸ばしてきた俳人協会も、今年、ついに会員数が減少した。
そのことでかなり危機感を強めていたが、現代俳句協会も同様である。
 
とにかく退会者が多い。
俳人協会も今年から「青少年枠」を設けたそうだが、現代俳句協会もなんらかの手を打つべきであろう。
 
とはいえ、現代俳句協会も来年は70周年を迎える。
さまざまな問題があるが、あまり後ろ向きにならず、来年は70周年に向けて積極的なイベントを開催するそうだ。
それはとてもいいことだと思う。
 
少々遅いが、どの協会も今は、今、小中学生に接客的に門戸を開き、俳句普及活動を進めている。
その効果が出るのは数年から10年先だろう。
70周年イベントともに、世間、とくに若年層に広く知られることなども行っていただきたい。
 
この三協会の設立にはさまざまなエピソードがあって、ある意味、俳句史そのものである。
機会があれば、紹介したい。
(今日は雑誌の追い込みで忙しい…。)
 
 
 


2016年3月25日金曜日

光明兼光本店さまのお酒


こんにちは、遠藤です。


先週美味しい夜に引き続き、今週もお酒のお話です…!



姫路で酒類の卸業を営む光明兼光本店さまの広告を
現在制作中の「俳句界」5月号より掲載します。

お酒の瓶にオリジナルの句やイラストを彫るサービスで、
俳句大会などの賞品にピッタリですね!





本日、光明兼光本店さまのご厚意で商品サンプルを頂戴しました。
瓶だけではなく、しっかり中身も入っています!笑
しかも5本も!!(左3本がワイン、右2本が日本酒です。)

編集部は大喜び!美味しくいただきます。ありがとうございました。




肝心の句やイラストも素敵で、こちらも編集部大絶賛でした。



瓶に彫ってあるので、剝がれたり消えたりすることもありませんし
何より高級感がありますね。

カラフルな絵柄もOKだそうです。






↑刻み彫り



↑浮き彫り


文字にへこみがある刻み彫り、文字が盛り上がる浮き彫りのどちらかを選べます。
(この写真で、へこみや盛り上がりがおわかりいただけるでしょうか…?)



こんな素敵なお酒をいただけたら嬉しいですね。
思い出にも残るので、大会の賞品だけでなく、
記念のプレゼントにも喜ばれると思います。


林編集長も「すごく良いねえ~。僕もお願いしようかな、何の句にしよう……」
と早速悩んでいました!



こちらの広告は4月25日(月)発売の5月号に掲載されます。
詳細はそちらをご確認くださいね。

光明兼光本店さま、ありがとうございました!





兵庫県姫路市飾磨区









月刊「俳句界」へ広告掲載ご希望の方は、
お気軽にご連絡ください。

(本日の記事は「広告掲載時にサンプルをください」という
主旨ではありませんのでどうかご安心ください…!)

フリーダイヤル:0120-819-575
WEBからのお問合せは→こちら

2016年3月24日木曜日

つれづれなるままに

木曜担当の加藤です。

通勤途中に見かけた、袴姿の女性。
「そうか卒業式の時期か……」と思わず呟いてしまいました。



卒業の窓に垂れたり絲桜        山口青邨
巻き込んで卒業証書はや古ぶ   福永耕二
運命は笑ひ待ちをり卒業す     高濱虚子

たまたま目にしたネットニュースに、
70代の女性がお孫さんと同じ高校を、この春一緒に卒業したという
記事がありました。

この女性は中学校を卒業後、経済的な理由から高校を断念。
その後、20代で高校の通信制に入学するも、結婚・出産が重なり途中で諦め、
2012年に再入学しての卒業といいます。

最初に高校に入学してから、足かけ50年。
同じ高校の普通科にお孫さんがいて、この春、通信制に通った女性と一緒に卒業。
なんと同窓生となるお二人。
袴姿の女性が、制服姿のお孫さんと並んで卒業証書を持つ写真はとても清々しく、
「私も頑張らねば!!」と背筋を正したくなりました。


かつて【生涯学習】という言葉が、教育界でよく使われていました。

生涯学習とは、
「人々が自己の充実・啓発や生活の向上のために、自発的意思に基づいて行うことを基本とし、
必要に応じて自己に適した手段・方法を自ら選んで、生涯を通じて行う学習」のこと。

人は幼い時、学校という学び場を与えられますが、
大人になってから、何を学ぶか、どう学ぶかは自分次第。

「俳句界」のアンケートでも、俳句を学ぶ楽しさ・苦しさ・難しさを
多くの読者の方が綴っておられます。

それを読むたびに、生涯学び続けることの大切さを実感します。
そして私もまた励まされ、背中を押される気がします。

いつまでも学び、一歩でも階段を上る自分でありたいとそう感じた今日。

ではまた来週。










2016年3月23日水曜日

グラビア撮影に行ってきました~中田水光先生

こんばんは、松本です。

先週の金曜日、5月号のグラビア撮影で、大宮公園に行ってきました。

今回は、「私の一冊」で、「雅楽谷(うたや)」主宰中田水光先生です。
















椿の下でぱちり。

(撮影・山根衣理)



いつもは、先生方に縁の土地をご紹介いただくことが多く、編集部で撮影場所をご提案することは、実はあまりありませんでした。

が、今回は、先生がロケーションをお任せ下さる、とのことでしたので、お住まいの蓮田からそう遠くなく、でも自然のある場所……と探しまして「大宮公園」にしました。

公園内もいいなと思ったのですが、ここには武蔵の一の宮、「氷川神社」があります。
創立は、なんと今から二千年以上も前の、第五代孝昭天皇の御代!!
しかも、日本武尊(ヤマトタケル)が東夷鎮定の祈願に訪れ、源頼朝が社殿再建を指示した、という由緒ある神社です。

よし、ここにしよう! と思って事前に先生にご連絡し、待ち合わせしました。

先生はとても気さくな方で、撮影しながら、俳句の話や、大学教授としてのお仕事についてなど、いろいろなお話をお伺いできました。

そして、氷川神社での撮影を終えて、他の場所に移動しているときに、
「そういえば、私の名前は、氷川神社で付けてもらったんです」
という衝撃発言が!

「ええ、そうなんですか!? すごいご縁がある神社ではないですか!」
と思わず叫んでしまいました(笑)。

先生は、昭和20年6月のお生まれ。
終戦間際の、一番苦しい時でした。
お父様は大陸に出征しており、名づけ親がいないため、困ったお母様は氷川神社を訪れて名づけてもらったそうです。

私の好みで選んだ場所が、先生の始まりの神社であるという……すごい偶然に、嬉しくなりました。よくやった、私。

生まれた時代が時代だったので、食料がなく、子供が亡くなってしまうことが多かったそうですが、
幸運なことに、お乳がとてもよく出る方が近所にいらっしゃったそうで、その頃生まれた子供は、みなその方にお世話になったのだとか。

先生は一人っ子ですが、たくさんの「乳兄弟」がおり、今もお付き合いが続いているそうです。
地縁がどんどん薄くなっている今……血よりも濃い絆があるというのは、素敵だなと思いました。
戦争がこういう繫がりももたらすのだ、というのは、少しだけ救われる思いがします。

そういえば、先生のご本名は「雅」の字が入っており、俳誌も「雅」が入っています。
「雅楽谷(うたや)」はお住まいの蓮田にある古い地名です。

俳誌に込められた思いが、自然と伝わってきました。


先生、たくさん歩かせてしまいましたが(笑)、とても楽しかったです。
ありがとうございました!


先生の「私の一冊」は何か、それは5月号に掲載されます。
氷川神社でのお写真と掲載ですので、お楽しみに!


2016年3月22日火曜日

この一週間  いろいろな方々と初桜

こんばんは、編集長の林です。

また、この一週間を振り返ってみたい。
14日  フォト俳句でおなじみのカメラマン・中谷吉隆さんが来社。
     5月号の写真と原稿受け取り。
     1時間ほど「フォト俳句の魅力」についてインタビューさせていただく。
   
     


15日  16時より和田順子主宰「繪硝子」20周年祝賀会に出席。
     5年前、15周年祝賀会を開催する予定だったが、
     直前に東日本大震災が起き、中止となった。
     それだけに主宰初め会員のみなさん、この日を心待ちにしていたようだ。
     隣の席は元「俳句朝日」初代編集長で、今は「ウェップ俳句通信」の大崎紀夫さん。
     俳人から恐れられている(?)大崎さんだが、大崎さんとは不思議と仲が良い。
     今日も豪快なエピソードをたくさん聞いた。
     高度経済成長期の日本はよかったな~。















16日  午後、東京、下北沢の浅井慎平事務所へ。
     5月号の写真と原稿をいただく。中谷氏同様、1時間ほどのインタビュー
     中谷氏は写真俳句を「フォト俳句」と呼ぶことを提唱しているが、
     浅井慎平さんは「俳句グラフィー」と呼ぶことを提唱されている。
     う~ん、どっちの名称で統一しようか~。
     浅井先生とはもう十年以上の付き合いだが、いつも緊張する。 
     つねに全力疾走されている先生のお話からよい刺激をつねにいただいている。
     今日も先生のエネルギーに圧倒された。




















     夕方からは広渡敬雄さんと高田馬場で飲む。
     広渡さんは「沖」「青垣」所属で、角川俳句賞受賞者でもある。
     旅(…というか登山)が大好きで、私の中仙道踏破の旅の話や俳句の話で盛り上がった。
     登山が趣味だけあって体格が実にスマート。
     ジョギングもされているそうだ。
     自分の運動不足はかなり深刻なので、なんとかせにゃ~、と思う。

17日  「ひまわり」主宰、西池冬扇先生が徳島より来社。
     俳句界の雑詠選者を務めていただいている。
     東京で句会が月に一回あり、その折に顔を見せてくださる。
     先生は、実に博覧強記
     先生とお酒を飲みながら芭蕉や西行、旅や徳島の話をするのが大好きなのだが、
     今日は(私の)都合で日中にご来社のため、会社のソファで無難(?)な話に終始(笑)。
     「今度はぜひ夜おいでください」と言って、お別れした。

     18時すぐに退社して、副編集長の松本とスタッフの遠藤とともに、
     ある俳句の先生と句集の打ち合わせを兼ねて、
     新橋にある「狩」同人・大野崇文さんの経営する料理屋「どびん」へ行く。
     実にひさしぶり。
     相変わらずおいしかった。
     いつも、割烹着の似合う大野さんのおかあさんがいらしたが、
     姿が見えないので、大野さんに聞くと、もうお店に出るのはやめられたが、
     お元気とのこと。
     もうなんだかんだいって5年ぶりくらいだものな~。

18日  26日(土)、27日(日)出勤のため代休をいただく。

22日  昼に七田谷まりうす先生がいるケアハウスへ行く。
     会社から15分くらい歩けば着く東新宿のケアハウスにおられる。
     行ってみると、実に豪華…というか洗練されたケアハウス。
     いいな~、俺は老後になっても、こんないいところはは入れないだろうな~。
     ふたりでケアハウスの健康的(?)な昼食をいただきながら、二時間ほど歓談。
     
     私がここに入社した時、いろいろあって文学の森と俳人協会とはぎくしゃくしていた。
     関係がよくなったのは、まりうす先生のおかげだ。
     まりうす先生が協会の事務局長になってから、私の事を、
     誠ちゃん、誠ちゃん
     と呼んで、他誌とわけへだてなく接してくれた。
     そのおかげで事務員さんや協会の先生方も、心を開いてくれた。
     このご恩は忘れることはない。
     ただ、実によくしゃべる(笑)。
     昔は40分くらい平気で、よく電話がかかってきた。
     今はさすがに…といっても10分以上はしゃべる。
     また来月にでも遊びに行こうと思っている。

帰りに戸山公園を通るとあちこちでがほころびはじめていた。
今日は社長に怒鳴られて、いや~な気分だったが、また、心をあらためて頑張ろうと思った。


人はみななにかに励み初桜       深見けん二

2016年3月18日金曜日

美味しい夜




露の世を酔うてしばらく遊ばんか  崇文






こんにちは、遠藤です。


昨晩、「俳句界」編集部は 退勤後いざ新橋へ!

「狩」同人の大野崇文先生が営むお店「どびん」で、
美味しい瀬戸内料理をいただいてきました。






上の写真は「俳句界」2015年10月号
作家、俳人のおすすめ この秋飲みたい酒
誌上で大野先生がご紹介されていた、
鹿児島の芋焼酎酔神(十年古酒!!)



お刺身やさっぱり柚子胡椒おでんなどなどなど……
美味しい料理にお酒が進み
平日なのにたらふく呑んでしまいました~~

春に飲んでもおいしいお酒でした。



最後に、編集長イチオシの
鯖の押し寿司もいただき大満足。



お店の雰囲気も味があって、とても素敵でした。
ご馳走様でした!



ーーどびんーーーーーーーーーーーーー
JR新橋駅 日比谷口 徒歩1分
  • 〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 
  • ニュー新橋ビル地下1階
  • ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2016年3月17日木曜日

上野恩賜公園へ

こんにちは、加藤です。

先日、上野恩賜公園に行ってきました。



上野に行った目的は、鈴本演芸場の早朝落語だったのですが、
たまたま通りかかった恩賜公園の入口に、ひと足早く綺麗な桜が咲いていて
思わず公園の中を散策してしまいました。

上野恩賜公園は、江戸時代から有名な桜の名所。
吉野山から移植させたといわれる約1200本の桜が、公園中通りを中心に
満開となると、大勢の花見客で賑わいます。

中通りの桜はまだ蕾でしたが、訪れた人たちが皆何となく空を見上げていて、
「そろそろかな」という期待感が公園に溢れていました。

やはりこの時期はいいですね。


そして、上野恩賜公園といえばここ。



春風やまりを投げたき草の原

正岡子規記念球場です。
記念球場には、上記の子規の句の、ボールの形をした句碑もあります。
この日は日曜ということもあって、少年たちが元気に野球の試合をしていました。

子規が、日本ではまだ珍しかった「野球」を愛好していたことは有名ですが、
実はここ、上野公園でも野球を楽しんでいたのだそう。
ちなみにポジションはキャッチャー(意外!)。

子規の随筆「筆まかせ」には、明治23年3月21日午後に上野公園博物館横空地で
試合を行なったことが記されています。

「俳句界」2015年11月号の特集「正岡子規の野望」で、
スポーツ評論家の玉木正之さんが挙げている、子規の短歌もご紹介。

打ち揚ぐるボールは高く雲に入りて又も落ち来る人の手の中に

今やかの三つのベースに人満ちてそゞろに胸の打ち騒ぐかな


「男に生まれ変わったら甲子園を目指して野球をやりたい」と、
かつて本気で思っていた私としては、この子規の短歌を読むと心が騒ぎます。

時代をこえて、今の私たちにも直球で伝わってくる子規の言葉。

あらためて、子規が病気をせず、元気で長生きしていたら……と考えた、
日曜の午後でした。




2016年3月16日水曜日

ああ芳林堂…

こんにちは、松本です。
今日は回顧ぎみな文章で失礼いたします。

先日、取次会社の大洋社倒産が報道されました。
昨年6月には、同じく取次の栗田も倒産……。

そして、高田馬場の本屋さん「芳林堂」も2月に倒産してしまいました。
(以後は、書泉に譲渡、屋号は残るそうですが…)

芳林堂にはとてもお世話になりました。ありがとうございました。

それにしても、今後屋号が残っても、やっぱり品ぞろえなどは変わってしまうのだろうか。
いつも「俳句界」を面陳列してくださって、入社したばかりの頃は、発売日以後に見かけると嬉しくなったものでした。
(変わっても面陳列をお願いいたします!)


それにしても、町の本屋さんがどんどん倒産してしまうのは、とても切ないものです。
ネットでの購入は確かに便利なのですが、やっぱり本屋の書棚での出会い、というものはまた格別です。
本屋で良い本に出会うと、なぜか、購入した本屋を、手に取った時のことを、いつまでも覚えているものです。


山形に居た時も、近くに本当に小さな本屋さんがあって、おこづかいで雑誌や漫画を買ったものでした……。もう書店名は覚えていないのですが、本の陳列棚とかは覚えているのが不思議。
あの本屋はまだ健在だろうか……。

と、いろいろと昔を懐かしんでいました。


いち消費者としては、「なるべく、本屋で買おう!」と実行するしかないのが苦しいのですが、小さくてもこつこつと本屋に貢献出来たらなあと思います。

「本屋って、やっぱりいいものなんだよ!」と力説したい!

そう改めて感じたこの頃でした。


2016年3月14日月曜日

俳句界NOWグラビア撮影、流し雛俳句大会


















編集長の林です。
こんにちは。

この一週間はまさしく三寒四温…というかどちらかというと四
寒三温(?)、という感じで寒かった。

9日(水)は福島県いわき市へ。
5月号の俳句界NOWにご登場いただく高崎公久「蘭」新主宰のグラビア撮影に行った。
昨年、松浦加古さんより主宰を引き継がれたばかりである。
しかし、当日はあいにくの雨…、しかも寒い。

カメラマンと相談して「撮影決行」となり、高崎先生と合流して白水阿弥陀堂へ。
ここは福島県唯一の国宝に指定されているそうで、まるで奥州平泉のような雰囲気。
江戸時代、平泉から来たお姫様が、故郷を思って作った、あるいは、お姫様がさびしがらないよう殿様が作ったそうで、「浄土庭園」が見事だった。
雨でなければ…と残念だった。

12(土)は神奈川県松田町の「流し雛俳句大会」へ。
この日もまあまあ(?)の天気。
しかし、水がきれいで、流れてゆく雛舟が美しかった。

今日も雨で、とても寒い。
「虫」とおなじで、私は寒いと動きたくなくなるのである。

2016年3月11日金曜日

3月11日

こんばんは、遠藤です。

5年前の3月11日は、まだ学生で、春休み中でした。


通っていた東北地方の大学が
数日後に後期試験を控えていたので
その準備を手伝っていました。


泊まりがけで来た受験生が多かったので
震災の混乱の中でも、試験は予定通り行われました。
(欠席者を対象に、後日追加日程も設けられました)


受験生を案内するとき、
「どこから来たの?」なんて話し掛けることが多いのですが
この時は何も言えませんでした。

東北に住む受験生が多かったので、
「連絡が取れないからわからないけど、多分家は流されていると思う」
と自分から話してくれた生徒も何人かいました。

これにも何と言ったらよいかわかりませんでした。

5年が経っても、何と答えるのが良かったのかわかりません。


なんとなく気分が落ち込みますが、私が落ち込んだところで
復興が進むわけでも、除染が進むわけでもないので
その時感じた言葉にならない気持ちをこうして時々思い出して
受験生のように、今やるべきことをやるしかないと日々過ごしています。




もうすぐ発売の4月号はとても華やかな桜の特集です。

「俳句界」を楽しみにしてくださる
全国のみなさんにお届けできるよう、
また来週から頑張ります~~!

2016年3月10日木曜日

投句でTalk

木曜担当の加藤です。

タイトル通り、今日は私が担当している「別冊投稿俳句界」の投句のお話を。

月末の締切も過ぎ、現在編集部では、皆さんからの投句ハガキを
選者の先生に送る準備を進めています。



★下記が、投句から掲載までの流れです。

1)届いたハガキをコーナー別に仕分け
 
    ↓ (兼題の漢字チェックや名前の記載の確認もします)

2)選者の先生の人数分、すべてのハガキを印刷

    ↓

3)選者の先生方にハガキを発送

    ↓

4)選者の先生方による選句、選評

    ↓

5)返送されてきたハガキを編集部で掲載作業


★そこで、今日は皆さんから過去に届いた投句に関する質問をご紹介します。

「投句してみたいけど、よく分からない」
「今まで気になっていたけど、分からないまま投句していた」という方、
ぜひ確認してみてください。

Q)どこに俳号を書けばいいの?
A)ハガキの裏側(句を書くほうです)の「氏名」の欄に書いてある名前で掲載します。
 俳号はそこに書いてください。

Q)「雑詠」や「トーナメント」は、どんな句でもいいの?
A)はい、大丈夫です。どうぞ自由に詠んでください。とくに決まりはありません。

Q)兼題ってどう詠めばいいの?
A)ハガキの「兼題」の文字の下に書かれた、漢字一字を句に詠み込んでください。
 俳句界の兼題は漢字一字なので、ひらがなやカタカナにはしないように注意してください。

Q)句って、全部の欄に書かなくちゃいけないの?
A)一句だけの投句も、もちろん可能です!兼題一句のみ、でもOKです。

Q)「旧かなづかい」「新かなづかい」に〇をつけるのはなぜ?
A)例えば「ますぐ」「ますぐ」の「つ」といった、
 旧かなづかいでは大きく、 新かなづかいでは小さく表記する文字が、
 どちらで書いてあるのか、こちらで判断できない場合があります。 
 そういったときに、〇がついていれば、正しく掲載できます。

Q)間違えて書いてしまったときは、どうやって直せばいいの?
A)皆さんからのハガキは印刷するので、修正ペンで直したり、紙を貼って書き直して
 くださって大丈夫です。

Q)先生が読みやすいよう、ここを気を付けてほしいということはありますか?
A)文字は楷書で、はっきりと大きく書いてください。太いペンや鉛筆だと、印刷したときに
 文字が読みにくくなる場合があります。

Q)俳句を始めたばかりなのですが……投句しても大丈夫ですか?
A)もちろんです!ぜひ投句してください。お待ちしています!


今月もたくさんのハガキが届いています。

7月号掲載予定のハガキは、3月31日(木)が締切です。

投句、お待ちしております!










2016年3月9日水曜日

佐高信対談取材~住友達也さん

こんにちは、松本です。

昨日は、恒例の「佐高信の甘口でコンニチハ!」の取材に行ってきました。

今回のゲストは、移動スーパーとくし丸の社長、住友達也氏です。

「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」でも紹介されておりますので、もうご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
(そういう私は、佐高先生からうかがって知りました…)


さてさて、「とくし丸」とはなんだろう? という方に説明をいたします。

今は、大量の「買い物難民」で溢れているそうです。
車の運転もできず、なかなかスーパーまで歩いて重い荷物を持ってこられないおばあちゃんたち。
お嫁さんや家族に頼むのも遠慮してしまって、大好きなものを食べられない。
いつ買い物に行けるかわからないから、車で行くと大量に買ってしまう。

宅配は時間差があり、届いても何を頼んでいたのか忘れてしまうし、その時食べたいものが食べられない。
お弁当の宅配も、すぐに飽きてしまって、一か月ごとにお店を変える、という涙ぐましい努力をしている方もいる……。

現地でそういう声を拾って、とくし丸は生まれたそうです。

よし、買い物に行けないのなら、こっちから行きますよ!! と。

そんなとくし丸のコンセプトは「おばあちゃんたちのセレクトショップ」。
自分で見て、選んで買う。
この当たり前にできるはずのことが出来ていなかったおばあちゃんたちに、「楽しみ」を提供しています。
おばあちゃんの声で、品ぞろえも充実し、コンセプト通り「セレクトショップ」になるそうです。
そして、そのお店に集まって、地域のコミュニケーションも生まれます。


そう紹介されると、「なんていいことをしているんだ!」と言われるそうですが、社長の住友氏は「これはビジネスなんだ」とぴしゃりとおっしゃいます。

なぜなら、ビジネスとして利益を上げ、存続していかなければ、お客様をがっかりさせてしまう。
そのために、「とくし丸」は利益を上げるための工夫もいろいろしている――。


さて、「とくし丸」はどんな工夫をしているのか??
買い物難民の現実とは――。

この対談の内容は、6月号(5月25日発売)に掲載ですので、お楽しみに!!

私もとても楽しく拝聴しました。
いつも思うけど、とても贅沢な場に同席させていただいているんだなあ……と実感いたしました。
読者の皆様にも同じ感覚を持ってもらえるよう、また纏めをがんばります!!!

















最後に、ツーショットをぱちり。
佐高先生は、男性ゲストのときだと、あんまり笑ってくれません!(笑)

2016年3月8日火曜日

この一週間~俳人協会総会と小田原一夜城
















花影婆娑と踏むべくありぬ岨の月   原 石鼎(はら・せきてい)


(はなかげ ばさと ふむべくありぬ そまのつき)   


編集長の林です。
この一週間を簡単に書きたい。

3月1日 東京新宿・京王プラザホテル~俳人協会総会、各賞授賞式、懇親会取材。

今年は私と、書籍の青木美佐子課長と出かけた。
ここは懇親会の料理がとてもおいしい。
寿司の銀座久兵衛、すきやきの今半などが出店していて、豪華でくらくらしそうである。
「あくまでも仕事です…」とお互い言いつつもちょうど腹が減る時間…。
久兵衛、今半は行列が出来ていて、さすがに並んでまでして食べるわけにはいかなかったが、他のおいしいものを食べた。
青木課長がとてもうれしそうに食べていたのが印象的だった。
そのあとは、同じホテルの別会場で行われた依田善朗さんの俳人協会評論賞の祝賀会に出て「乾杯の音頭」の役を仰せつかり、同じく別会場の村上鞆彦さんの俳人協会新人賞の祝賀会にも出て「中締め」の役を仰せつかった。
われながら八面六臂の活躍だった。

さらにそのあとは若手俳人が飲んでいる同ホテルのバーに顔を出した。
ひさびさに会う顔もあり、元同僚で、今話題の俳人・北大路翼くんなどとも話した。
村上君を囲んで堀本裕樹、大高翔、鎌田俊、日下野由季、阪西敦子、田中亜美、松本てふこ、佐藤文香、西村麒麟、今泉礼奈、津久井建之などなど…。
若手大集合という感じで、なかなかの顔ぶれだった。
さすがに疲れたので途中で帰った。

3月3日 萩原昇さんが来社し、句文集の打ち合わせ。

3月4日 神奈川県小田原市で原朝子「鹿火屋」新主宰の5月号俳句界NOWのグラビア撮影
豊臣秀吉の一夜城として知られる石垣山で撮影。
富士山や箱根、太平洋の眺望がすばらしいと聞いてきたが、あいにく(?)天気が良すぎて、富士山も海も霞がかってしまい、撮影にはあまりよくない。
そこでも撮影したが、駐車場の河津桜が満開だったので、そこであらためて撮影。
結果的にはいい写真が撮れた(…と思う)。
原朝子さんは伝統結社「鹿火屋」の四代目主宰で、今年から就任した。
創立者・原 石鼎の孫にあたる実力女性俳人である。
当日は前主宰の原和子「鹿火屋」会長も同行。
駐車場のそばに建つ、有名パティシエ・鎧塚さんの店でお茶とケーキで歓談した。
前主宰というのは、主宰を譲るとだいたい「名誉主宰」に就任するのだが、和子さんは、

わたし、「名誉」って嫌いなのよ。

ということで「会長」になったそうである。

他の日は「俳句界」4月号の最終校正や6月号の原稿依頼など。
結構ハードだったが、土日にゆっくり休めたのはよかった。

昨日は日本酒を飲んで、帰宅したら、早めの二日酔いか、頭がガンガンして困った。
今日はなんとなく寝不足である。

写真は原朝子先生の後ろ姿。
河津桜に囲まれ、とてもいい「絵」だったので、思わず撮影した。

2016年3月4日金曜日

古本の街へ


こんばんは、遠藤です。


今日も、毎月恒例の取次へ行ってきました。


◇なぜ「取次」へ?詳しくは先月の記事をご覧ください
編集部うらばなし~こんな仕事もしています




今日は歩きまわるとうっすら汗ばむような陽気。
東京はもうすっかり春ですね。


これまで「雨女」だと感じたことがない
(かといって晴れ女でもない)わたしでしたが、
これまで取次へ行った日は、なぜか雨が多かったのです。

電車移動中や取次営業中は晴れているのに
外を歩いているときだけ雨!なんて過酷な時も多々ありました。



そんな日々を乗り越え(?)暖かい陽射しの中
神保町周辺を回ってきました。




さくら通りの桜が咲いていましたよ!




ほんのり紅い、早咲きの「オカメザクラ」という種だそうです。

(松本副編集長も書いていましたが、
編集部で夜桜!見たいです!!)





神保町といえば古本の街!
通りにずらっと並んでいるので、
前を歩くだけでたくさんの本が目につきます。





もし欲しい本が決まっているとしたら…
軒を連ねるたくさんの古本屋の中から
その一冊を探すのはとても大変そうですよね。

そんな事を考えながら歩いていたら、

本と街の案内所

なるものを発見。


店舗をまたいで在庫検索したり、本探しの相談に乗ってくれるほか
飲食店や雑貨店なども紹介してもらえるようです。

どこで手に入るか検索できるのは、新刊や
図書館の蔵書だけだと思っていたので驚きました。




いまは欲しい情報や商品が、ネットですぐに手に入ります。

望んでいるものだけをピンポイントに得られるのは便利なことですが
思いもよらない情報に出会う楽しみが減ってしまうような気がします。
なんだか味気ないですね。

以前、友人が
「テレビをつけっぱなしにしたり、書店をふらっと歩いてみたりして
視界に入ってくる情報もないがしろにできない、
ネットの検索窓は、開けているようで閉ざされている気がする」
と言っていたのを思い出しました。なるほどなぁ…




本と街の案内所のHPにも、


探していたものとは違うけれど、
ちょっと気になる本がたくさん見つかるはず。
古書店や新刊書店めぐりの楽しさは、

探していたものから
「もっと知りたい」という欲求が広がり
好奇心が刺激されること。

とありました。

本と街の案内所スタッフの方のお話を聞くだけで
興味関心がどんどん広がりそうです。
休日、ゆっくり行ってみよう!






2016年3月3日木曜日

ふるさと

草の戸も住替る代ぞひなの家  松尾芭蕉



こんにちは、加藤です。
今日は雛祭ですね。

子供の頃、七段飾りのお雛様を飾っている友人がいて、
毎年飾るのを見に行っていた記憶があります。
一つ一つ、紙にくるまれた人形を取り出しては、場所を確認しながら
並べていくのですが、丁寧に紙をはずしていく仕草がなぜかとても素敵で、
いつまでも飽きずに眺めていました。

あまり女の子らしい娘ではありませんでしたが、
あの本物のように豪華な衣装と、細かい細工の小道具は心惹かれました。

蛇足ですが、うちは雛人形をなかなか片さずに置きっぱなしにしていたので、
「お前が嫁にいけないのは、そのせいかもしれないねぇ……」と
母が半ば本気で言っていました。
(※現在は無事嫁に行けたので安心してください)


さて、冒頭の句は、あまりにも有名な芭蕉の句。
「おくの細道」の旅に出かける前に、深川の芭蕉庵のことを詠んだ句ですね。

実は東京の下町、深川は、わたしの大切な故郷でもあります。

学校から帰るとき、近所の店先から「おう!おかえり」なんて声がかかるような町です。
鍵を忘れて家に入れないなんてときも、近所の家で待たせてもらったり、
屋上から屋根づたいに自分の家に帰らせてもらったりなんてこともありました。

故郷への思いは、今でも溢れるほど心の中にあります。


今、「俳句界」では「望郷俳句」を募集しています。

「ふるさと」を詠んだ句、「ふるさと」で詠んだ句、「ふるさと」を思って作った句を
ぜひ編集部へ投句してください。

要項は下記の通りです。


【応募方法】  〈郵便〉ハガキ1枚に2句まで。何枚でも応募可。投句料無料。
        「住所・俳号・本名」も記入のうえ、下記送付先まで。

【締 切】   5月15日(必着)

【選】      月刊「俳句界」編集部

【送付先】    〒169-0075
       東京都新宿区高田馬場2-1-2-8F
       月刊「俳句界」編集部
       「望郷俳句」投句係
       ※必ず係名を明記してください。

【賞】     入選3句に記念品贈呈

【発 表】   月刊「俳句界」7月号誌上にて(6月25日発売)


皆さんの俳句をお待ちしております。




2016年3月2日水曜日

入稿作業真っ最中……

こんにちは、松本です。

只今、「俳句界」4月号を鋭意制作中、印刷所に入稿している時期です。

いつもは、先日編集長が取材に行っていた「俳人協会総会」にも編集部全員で行くのですが、今回は入稿日にかぶってしまったので、編集長おひとりで行っていただきました。
(すみません…)


さて、今回の特集は「桜に魅せられた俳人、歌人」。
そのため桜の写真をたくさん見ておりまして、もうすでにもうお花見がしたい! というテンションになっています。

そういえば、去年は会社帰りに友人と、消灯間近の上野公園に缶ビールを持って行ったのでした。
上野公園は20時にはお花見用の灯が消えてしまう……と知ったのは、15分前に着いてからでした。

二人だけなので、その辺の石に座って見上げていたら、なぜか、アメリカ人弁護士(自称)にナンパされました。
ちゃんと狙ってナンパしているわけではなく、そのラインに座っていた女性に端から名刺を配っていく……という、なかなか手当たり次第な人でした(笑)。

桜は、一人で見ているとなんとなく物悲しくなるので、人恋しくなったのかもしれません。


















その時の桜。この灯は、もともと備わっている外灯です。






















残念ながら、天気が悪く、曇天でしたが、中央にかすかに月の光を見つけました。



皆様もぜひ、4月号の「俳句界」特集を眺めていただいて、今年のお花見の予定を決めてくださいませ!


「俳句界」編集部でもわいわい夜桜みたいものです~。


2016年3月1日火曜日

今日から3月。

























いきいきと三月生る雲の奥      飯田龍太


(いきいきと さんがつうまる くものおく)


今日から3月である。
3月になると、やはり、この句を口ずさむ。

が…朝、家を出ると結構な風が吹いていて、あまりに寒く涙目になった。
とても、こんな句の気分ではないな~、と思ったのだが、龍太の住んでいたところは山梨県の笛吹川であることを思い出した。
笛吹川はほとんど甲府と考えていい。
それよりも山に近いところにあり、四方を山に囲まれた盆地である。
私の住んでいる温暖な神奈川県横須賀と比べたら、なおなお寒いだろう。

この句は一見、あたたかな日の中、高々とした甲斐の山々を超えてくるのどかな雲をながめながら、

あ~、やっと春が、三月がやって来たんだな~。

と喜んでいる作者の姿を思い浮かべていた。
が…、ふと考えると、まだまだ甲斐の地は寒かろう。
この句は、そういうのどやかな句ではなく、山から吹き降ろす風に身を引き締め、険しい山を越えてくる雲の姿をながめながらも、着実にやってくる「春」の力強さ、四季の運行の力強さを見ていたのではないか、と思った。

この句は決してのどかな句ではない。
甲斐の厳しく高貴な風土の中、すっくと寒風の中に立つ龍太の超然とした姿を思い浮かべたほうがいいのではないか。
そういうことを考えた。

今日から4月号の入稿作業が始まる。
忙しい…わけだが、私は午後から俳人協会総会、懇親会に出て、そのあと、依田善朗さんの俳人協会評論賞を祝う会、村上鞆彦君の俳人協会新人賞を祝う会に出る。
「直帰」である。
まことに編集部のスタッフには申し訳ない。

依田さんの会では「乾杯」を、村上君の会では「中締め」を頼まれている。
結構忙しい。