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2016年1月21日木曜日

落語にハマる

「俳句界」ブログ木曜日は、加藤が担当します。
どうぞよろしくお願いいたします。

今回は編集裏話ではなく、最近個人的にはまっているものをご紹介。

もともと、十代の頃から池波正太郎や藤沢周平の時代小説が好きで、友人に「枯れてるね」と言われ憤慨した過去を持つ私。
とにかく時代物、とくに江戸時代の話が好きでエッセイや小説をよく読んでいたのですが……、実は最近【落語】にはまっております。

以前、新宿の末廣亭で初めて落語を生で見まして、そのときは全然客が入っておらず、落語家さんの目の前の席に座ってしまって緊張(と気の使い過ぎ)で笑顔も強張り、まくらが終わって羽織を脱ぐ動作がかっこよかったわ、なんて印象しかなく。
あとになって話のネタを思い出して、「あれって芝浜だったのか!」なーんてもったいないことをしておりました。

今回観に行ったのは、これも有名な、上野は鈴本演芸場。
開席150年という、大変歴史のある演芸場です。
大ヒットしているマンガ『落語心中』の影響か、若い女性もちらほら。もちろん満員御礼です。

寄席の良さは、笑って、飲んで、食べて、ご自由にどうぞという雰囲気。
隣の席との間隔の狭さも、落語を聞いて一緒に笑えば、いつのまにか気心の知れた友人と並んでいるようで、気にならなくなるものでございます。

あまりに大笑いしすぎて、名前を覚えて帰ってきた落語家さんがお二人。
一人目は居酒屋落語の三遊亭歌武蔵さん。
「この人、本当に酔っぱらっているんじゃないの?」と思うような名演技に大爆笑しました。

そしてもう一人は、トリに登場した、春風亭一之輔さん。
現代風なまくらとは裏腹に、まるでその時代にトリップしたような感覚さえ覚える上手さ。
一之輔さん自身は丸坊主なのに、噺の中で花魁の台詞を言っているその姿の色っぽいこと。
すっかり惚れて帰って参りました。

帰ってきてから、落語をいろいろ調べて感じたことは、
俳句は、詠んだあとは詠み手の手を離れ、鑑賞は読者それぞれのものになるとよく言われますが、落語も同じだなということ。
同じ噺でも、人によって表現の仕方はさまざま。
当然、受け取り方も変わってきます。

落語の深さにますますはまりそうな今年でございます。

ではこの辺で。
おあとがよろしいようで。










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