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2016年1月29日金曜日

文字のないエッセイ

こんにちは。遠藤です。

今日は「文字のないエッセイ」の写真選びをしました。



「文字のないエッセイ」は、句が詠みたくなるような風景を集めたページ。


カメラマンさんの写真作品を提供していただく号もありますし、
編集部で作成する号もあります。

いま進行中の3月号は、編集部選。



俳句雑誌ですから、季節感を大切に
写真や構成を考えるのですが、
「ここは蕾をつけた梅の木に止まって鳴いている鶯の写真を、縦に配置したい!」
などと思っても、イメージに合う写真がない時はまた1から探します…。

編集長や先輩方にアドバイスをもらいながら
あーでもないこーでもない…と写真選び。


一応整った写真たちを眺めると、なんとなく
私自身が懐かしく感じる風景を切り取っているような。
(田舎の風景に偏らないよう気をつけます。)



読み物が充実している「俳句界」ですが
「文字のないエッセイ」はほとんど写真のみのページですので
ゆったり眺めていただき、ちょっと一息ついたところで
みなさまの中に作句のヒントが浮かんだらこれ幸いです!



余談ですが、ストーリーを思い描いてから
写真選びをする時もあるので
この写真の配置は時間の流れか、視点の動きか…など
ゆったり想像してみるのもおもしろいかもしれません。




2016年1月28日木曜日

高田馬場便り

こんにちは。
木曜日担当の加藤です。
今日は、「俳句界」編集部のお話を。

月刊「俳句界」編集部は、東京は新宿区、高田馬場にございます。



高田馬場は、大学や専門学校の学生さんや会社員で、いつもたくさんの人が行き交う街。

高田馬場といえば早稲田大学、早稲田大学といえば高田馬場ですが、
毎日のように学生さんたちを見ていると、不思議なもので早稲田の良いニュースを見れば嬉しい気持になり、悪いニュースでは悲しい気持になるものです。(出身大学ではないんですが……)

駅からゆるい坂道をのぼって10分ほどのところに、編集部の入っているビルがあります。

「俳句界」は編集長と副編集長、編集スタッフ2名の計4人で作っています。
「もっとたくさんのスタッフで作っているのかと思っていました!」なんて、よく言われますが、
実のところ私も入社するまではそう思っていました。
でもいろいろな雑誌の最後のページを見ると、意外とどこも少ない人数で作っているものですね。

ちなみに、入社当時からの私の担当は「投句コーナー」
別冊になった「投稿俳句界」は、毎号がまるで自分の宝物のような感覚です。
投句してくださる皆さんの名前は(かなり)覚えています。久し振りに投句された方や、初めて投句してくださった方もすぐに分かります。
ハガキや封筒に貼られた色とりどりの切手や、丁寧に書かれた文字を見ながら、いろいろな場所で、それぞれの環境の中、さまざまな思いをこめて投句してくださっているのだなといつも考えながら、選者の先生方に届けています。

そしてもう一つ、ずっと担当してきたコーナーが、「魅惑の俳人」
現在発売中の2月号の篠田悌二郎、次号の久保田万太郎と、句セレクション、インタビュー、論考、一句鑑賞と、貴重な写真も多く掲載され、とても濃い内容となっています。
現在編集している3月号で、「魅惑の俳人」は最終回となります。
ぜひ手に取ってお読みください。

現在、入稿作業真っ最中の高田馬場の編集部より、加藤がお届けしました。










2016年1月27日水曜日

「銀漢」 伊藤伊那男先生の取材に行ってきました

こんばんは、水曜日担当の松本です。

今日は、先週取材した伊藤伊那男先生の取材について書きたいと思います。
(一週間前の話ですが、ご容赦を……)

伊藤伊那男先生は、「銀漢」を主宰されて、今年の1月で5周年を迎えました。
(1月号の銀の表紙の特別号は必見です!)

神田神保町のバー「銀漢亭」は、俳人が多く集まるところとして、俳壇で有名です。
今回、その「銀漢亭」に初めてお邪魔しました。

営業前のお店に入れていただいたばかりか、2階の「銀漢」編集部にも通していただきました。
すっきりときれいに整頓されていて、ホワイトボードには、編集時の注意点や、正字に直す漢字が書き連ねてありました。
編集の皆様の熱意が伝わります(われらも頑張らねば!)。

「銀漢」は平均年齢が60代という、若いメンバーも多い結社。
若い人たちが集まるのはなぜでしょう? とストレートに聞いてみましたら、「来てくれるお客さんに、常連さんが俳句の話をする。面白いと思ってはじめてくれる。すると、同年代のお友達も誘ってきてくれる」とのこと。
飲み屋という「座」の楽しさが、若者を惹きつけ、そして俳句の魅力にはまっていくのでしょう。

「銀漢亭」は、周囲のお店が数年ごとに入れ替わっていく中、13年になるそうです。
その安定感も魅力の一つなのかも。






















(撮影:山根衣理)


お店を出て、近くの通りで撮影。窓に空が映ってきれいです。
先生の腕時計の色がポイントになっていて素敵です。

今日のカメラマンの山根さんは、20代の女性。小物の活かし方がとてもうまいです。
(素人感想ですみません)


ところで、伊藤先生は、7月7日の七夕のお生まれ。
それゆえ、「銀漢」という誌名になさったそうです。
「いつも雨か曇りなんだよね」とおっしゃるので、
「お生まれになった日はどうだったんですか?」と聞いたら、それはご存じなかったそうです。
「今度新聞で調べてみるよ」とのこと。
次回お会いするときに、ぜひ教えていただきたいです。
珍しい晴れの日だったかもしれません。

伊藤先生、お忙しい中ありがとうございました!

こちらの取材は、3月号の「セレクション結社」にて掲載されます。
そちらの写真は、「銀漢亭」と、二階の編集部で撮影したものですので、お楽しみに!


2016年1月24日日曜日

第55回俳人協会各賞発表。文學の森より2冊受賞!!!













第55回俳人協会各賞が発表になりました。


俳人協会賞      柏原眠雨『夕雲雀(角川文化振興財団)

俳人協会新人賞   藤井あかり『封緘』(文學の森)  村上鞆彦『遅日の岸』(ふらんす堂)

俳人協会評論賞   依田善朗『ゆっくりと波郷を読む』(文學の森)


なんと、四編受賞のうち、小社の刊行物が2編受賞!!!
うれしいことです。

藤井あかりさんは第5回北斗賞受賞者。
石田郷子さん主宰の「椋」所属。
石田さんの持つ、豊かで透徹した自然詠の影響を受けつつも、より内的世界、私的世界、感性を深めた独自の光芒を放つ作品をまとめた句集です。
句集『封緘』は受賞作150句に新たな作品を加え、約300句にまとめたもの。
北斗賞受賞者としては第2回受賞の堀本裕樹君に続く快挙です!
こうして北斗賞を受賞した若き精鋭が、俳壇へ飛躍してゆく姿を見られることは、編集者冥利に尽きますね。

また、依田善朗さんは「未来図」同人、俳句界評論賞(山本健吉評論賞の前身)受賞者。
歴代受賞者中、唯一、評論賞を2回受賞している実力評論家です。
受賞作「ゆっくりと波郷を読む」も、俳句界評論賞受賞作をまとめたものです。

つくづくと思うのは北斗賞、評論賞などコンクールの重要性。
新しい才能発掘において、実に有効な方法であること。

今後も多くの俊英を輩出し、俳句の未来に貢献してゆきたいと思います。
みなさんもどうぞ各賞に応募してください。

写真は、俳句界NOWグラビア撮影の風景…。
4月号に登場の大輪靖宏「輪」主宰と、撮影担当の山根衣理カメラマンです。
大輪主宰は上智大学名誉教授、日本伝統俳句協会副会長。
今春には、最新句集が小社より刊行されます。

撮影は大輪主宰が教鞭を取られた上智大学にて行いました。
3月25日発売です。
お楽しみに!

2016年1月22日金曜日

2月号が届きました!

こんにちは、「俳句界」スタッフの遠藤です。



「俳句界」最新号 2月号が、東京支社に届きました。





書店での発売は来週、25日(月)からですが
定期購読なさっている方は、そろそろお手元に届く頃ですね!


遠藤いちおしのコーナーは
 鬼才の俳人 安井浩司


孤独と向き合い、一心に作句するストイックさに圧倒されました。
こんなにひとつの事を極めている人は、そうそう居ないはず。
氏の内面が炙りだされたような書も掲載、必見です。

( 2月号をAmazonで購入 )

学生時代を過ごした秋田に、こんなに魅力的な俳人がいたなんて……。
(取材に行った編集長に、安井先生のお宅がどの辺りかたずねたら
私が住んでいたアパートの近くでさらに驚きました。)







それと今週は、これから募集が始まる
第18回 山本健吉評論賞 について始動しました。

この賞は、日本文学(特に詩歌)の分野で
多大な業績を残した文芸評論家・山本健吉を顕彰し、
次代の俳句評論の要となる書き手の発掘、育成を目的としたもの。

記憶にあたらしい、昨年の受賞作は
「原初のいのちを宿す言葉―野沢節子その人と作品―」でした。
受賞者は日下野由季氏。

生きている野沢節子を感じられる評論です。
(2015年12月号に全文を掲載しています。Amazonで購入


第18回山本健吉評論の詳細は、誌面での発表をお待ち下さいね。

2016年1月21日木曜日

落語にハマる

「俳句界」ブログ木曜日は、加藤が担当します。
どうぞよろしくお願いいたします。

今回は編集裏話ではなく、最近個人的にはまっているものをご紹介。

もともと、十代の頃から池波正太郎や藤沢周平の時代小説が好きで、友人に「枯れてるね」と言われ憤慨した過去を持つ私。
とにかく時代物、とくに江戸時代の話が好きでエッセイや小説をよく読んでいたのですが……、実は最近【落語】にはまっております。

以前、新宿の末廣亭で初めて落語を生で見まして、そのときは全然客が入っておらず、落語家さんの目の前の席に座ってしまって緊張(と気の使い過ぎ)で笑顔も強張り、まくらが終わって羽織を脱ぐ動作がかっこよかったわ、なんて印象しかなく。
あとになって話のネタを思い出して、「あれって芝浜だったのか!」なーんてもったいないことをしておりました。

今回観に行ったのは、これも有名な、上野は鈴本演芸場。
開席150年という、大変歴史のある演芸場です。
大ヒットしているマンガ『落語心中』の影響か、若い女性もちらほら。もちろん満員御礼です。

寄席の良さは、笑って、飲んで、食べて、ご自由にどうぞという雰囲気。
隣の席との間隔の狭さも、落語を聞いて一緒に笑えば、いつのまにか気心の知れた友人と並んでいるようで、気にならなくなるものでございます。

あまりに大笑いしすぎて、名前を覚えて帰ってきた落語家さんがお二人。
一人目は居酒屋落語の三遊亭歌武蔵さん。
「この人、本当に酔っぱらっているんじゃないの?」と思うような名演技に大爆笑しました。

そしてもう一人は、トリに登場した、春風亭一之輔さん。
現代風なまくらとは裏腹に、まるでその時代にトリップしたような感覚さえ覚える上手さ。
一之輔さん自身は丸坊主なのに、噺の中で花魁の台詞を言っているその姿の色っぽいこと。
すっかり惚れて帰って参りました。

帰ってきてから、落語をいろいろ調べて感じたことは、
俳句は、詠んだあとは詠み手の手を離れ、鑑賞は読者それぞれのものになるとよく言われますが、落語も同じだなということ。
同じ噺でも、人によって表現の仕方はさまざま。
当然、受け取り方も変わってきます。

落語の深さにますますはまりそうな今年でございます。

ではこの辺で。
おあとがよろしいようで。










2016年1月20日水曜日

佐高信の「甘口でコンニチハ!」取材

「俳句界」スタッフの松本です。こんにちは。

今日……ではなく、18日の大雪の日ですが、対談企画の「佐高信の甘口でコンニチハ!」の取材に行ってきました。
こんな大雪にもかかわらずお越し下さったゲストは、文芸評論家の斎藤美奈子さん。
(『紅一点論』『文章読本さん江』『文壇アイドル論』『本の本』など、著書多数。東京新聞で「本音のコラム」を連載中)

佐高さん斎藤さんは、遠慮なくお互いに批評し合うことが出来る関係であるためか、「ゲストをお迎えして……」というより、戦友とお話している感じがしました。

内容は、4月号(3月25日発売)に掲載されますので、お楽しみに!
ばすばすと切りあう二人の軽妙なやり取りが面白かったので、それが存分に生かせるようまとめたいと思います。




また、新刊をいただいてしまいました(ありがとうございます!)。

『名作うしろ読み』(中公文庫)
「文豪は『お尻』に命を懸けた!」の帯にどきっとしますが、誰もが知る「初めの一文」ではなく、「ラストの一文」から作品を読んでいこう、という内容です(「お尻好き」の文豪の話ではありません)。

確かに、最初の一文を覚えていても、ラストの一文って、あまりどころかほとんど覚えていない。
掲載の中で覚えていたのは、『赤毛のアン』くらいでした。

「人にして人を毛嫌いするなかれ。」

『学問のすゝめ』のラストです。
斎藤さんは、最初の一文(「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり」)よりはるかに汎用性が高く、「使える」言葉だとしたためています。
現代の「人間関係に悩む若者にはぜひ一言」と。

二月には『名作うしろ読みプレミアム』も発行するそうです。
何が「プレミアム」なのか気になるところです。



最後にお二人の写真をぱちり。
(素人写真なのはご容赦ください……)

2016年1月18日月曜日

月刊「俳句界」ブログ  オープン~大雪ですな…。

しらぬまにつもりし雪の深さかな      久保田万太郎


月刊「俳句界」のブログです。
編集長の林、副編集長の松本、スタッフの加藤、遠藤が順に記事を書いていきます。
よろしくお願いします。
今日は大雪。
編集部では、加藤以外、全員、定時に間に合わず。
私は11時過ぎにたどり着きました。
今日は5月号の企画会議をやりたかったのですが、松本は「佐高信の甘口でコンニチハ!」で出かけてしまい、私もこれから「毬」主宰・河内静魚のさんの句会取材に行くのでムリか…。
ちなみに河内主宰は今度、別冊「投稿 俳句界」添削教室の担当になります。
では私も行ってきます。