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2016年10月26日水曜日

柿の日?


こんにちは、松本です。

本日、10月26日は「柿の日」だそうです。
ふとネットを開いたら見かけたので、「何で柿の日?」と思って調べてみたら、


柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺  正岡子規


この句が詠まれた日ということ。
なんともまあ偶然! 俳句に縁の深い日でした。
ちなみに、明治28年の10月26日のこと。奈良旅行のさなかに詠んだ句でした。

明治28年といえば、子規は4月に日清戦争の従軍記者として中国に渡っていました。ただいま連載中の「陣中日記」を記し、その後喀血、病状が重くなりました。

そんな年の秋、奈良で詠まれた句。

子どもの頃は、この句を知った時「柿を食べたら法隆寺の鐘の音がしたなんて、なんてのんきな句なんだ」とか失礼なことを思っていました。

背景を知ると真逆ですね。

おのれの迫りくる命の刻限、鳴る鐘の音は容赦なく過ぎる時間でもあります。
自分の運命を思いながら、今年の旬の柿を食していた子規。
来年も食べられるだろうか? としみじみと大事に食していたでしょう。


(「誰でも作れるような句じゃない?」とか思っていて本当にすみません……)


















さて、でも誰が決めたのだろう? と調べてみると、

「全国果樹研究連合会のカキ部会が、全国柿産地の賛同を得て、全国規模で柿をPRし、消費拡大、販売促進を図ることを目的に制定した」とのこと。(奈良県HPより)

その日を、正岡子規の句が生まれた日としたのは、なかなか詩的でいいではありませんか。
どなたの発案なのか気になりますが、そこまでは書かれていませんでした。


子規は病床でもよくあんぱんを食べていたことで有名ですが、柿も好物でした。
最期を迎えるときまで、旬の柿を楽しんでいたのでしょう。



今日は、柿を食べながら子規にも思いをはせる。
そんな「柿の日」にしてみてはいかがでしょう。


ではまた来週!

2 件のコメント:

  1. 柿食えば・・・の句は有名ですがそれほどの句ではないと思います。駄作の部類でしょう。子規の句にあまり名句は無いようです。子規は現代俳句の興隆者としては有名ですがあまりいい句作はできなかったのかもしれません。病気に苦しみ30半ばでなくなるのですから病中作には壮絶なものがありますが幸せな俳人には成り得なかったかあるいは短かったのでしょう。志だけは今日に受け継がれて入るのだと思います。

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    1. こんにちは、コメントありがとうございます。子規は革新者という側面が強いですね。志の強さは少しでも見習いたく思います。

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