通勤途中に見かけた、袴姿の女性。
「そうか卒業式の時期か……」と思わず呟いてしまいました。
巻き込んで卒業証書はや古ぶ 福永耕二
運命は笑ひ待ちをり卒業す 高濱虚子
たまたま目にしたネットニュースに、
70代の女性がお孫さんと同じ高校を、この春一緒に卒業したという
記事がありました。
この女性は中学校を卒業後、経済的な理由から高校を断念。
その後、20代で高校の通信制に入学するも、結婚・出産が重なり途中で諦め、
2012年に再入学しての卒業といいます。
最初に高校に入学してから、足かけ50年。
同じ高校の普通科にお孫さんがいて、この春、通信制に通った女性と一緒に卒業。
なんと同窓生となるお二人。
袴姿の女性が、制服姿のお孫さんと並んで卒業証書を持つ写真はとても清々しく、
「私も頑張らねば!!」と背筋を正したくなりました。
かつて【生涯学習】という言葉が、教育界でよく使われていました。
生涯学習とは、
「人々が自己の充実・啓発や生活の向上のために、自発的意思に基づいて行うことを基本とし、
必要に応じて自己に適した手段・方法を自ら選んで、生涯を通じて行う学習」のこと。
人は幼い時、学校という学び場を与えられますが、
大人になってから、何を学ぶか、どう学ぶかは自分次第。
「俳句界」のアンケートでも、俳句を学ぶ楽しさ・苦しさ・難しさを
多くの読者の方が綴っておられます。
それを読むたびに、生涯学び続けることの大切さを実感します。
そして私もまた励まされ、背中を押される気がします。
いつまでも学び、一歩でも階段を上る自分でありたいとそう感じた今日。
ではまた来週。
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